【オーストラリア】3月新車17%減、雇用への懸念拡大
2009/04/07
3月の新車販売が前年同月比17.1%(1万5,635台)減の7万5,650台に落ち込んだことが、連邦自動車産業会議所(FCAI)の3日の発表で分
かった。4日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)は、既に大量解雇を避けようと躍起の業界の苦悩を深める結果だと指摘。米ゼネラ
ル・モーターズ(GM)系ホールデンは、5月以降に減産計画を進めているという。
1~3月の累計販売台数は、前期比19%減の21万2,970台だった。
ただし、FCAIのマッケラー代表は、「前年の数字に届かない結果とはいえ、市場の低下の仕方がやや落ち着いてきたように見える」とコメント。「世界経済の低調による痛手を考慮すれば、第1四半期の新車販売台数は予想通りの数字だったと言い得る」と主張した。
同代表は、「世界の自動車業界では、金融危機とこれに伴う経済後退の打撃は各国で異なる。豪州の新車市場はほとんどの先進国の市場に比べると、はるかに良い状態を保っている」と訴えた。
メーカー別では、1万6,608台を売り上げたトヨタ(市場シェア22%)が首位を堅持。以下、9,188台のホールデン(同12.1%)、7,570
台のフォード(同10%)の順に続いた。通年で見ると、トヨタが4万4,309台を販売し、上位3社の中でもホールデン(2万6,979台)とフォード
(2万986台)を引き離している。
だが、国産車だけに限ると1~3月期は前年同期比28%減で、昨年3月の三菱自動車オーストラリアの工場閉鎖時を上回る減少率となっている。現在の販売
ペースが続いた場合、通年の販売台数はFCAIによる予測値の88万台を下回る85万2,000台程度にとどまる可能性もあり、業界ではさらなる人員削減
の恐れも出てきた。
新車の販売不振は、一般消費者向けだけではなく、商用車や公用車でも広がっている。オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀のトス上級エコノミス
トは、「他国同様に豪州でも、消費低迷の影響が最も著しいのは自動車業界だ」と指摘。「一般家庭の消費支出の減少と企業の投資削減という、2つのマイナス
要因が重なっている」と述べている。
シドニー南部サザランドで40年以上自動車ディーラーのタイナン・モーターズを営んできたタイナン氏は、今年度6月期の売上高が前年の2億9,000万
豪ドルから3,000万豪ドルに落ち込むと予測。これまでは値引き販売で苦境をしのいでいたものの、豪ドル安に加えて在庫が底を付いてきたこともあり、割
引が難しくなってきたと嘆いている。